Going My Way ~僕らに笑いと自由を~

ブラリズムず



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3カ国目:中華人民共和国 7/5〜7/6

2013年07月09日 03:41

中国への入国はバス、電車、徒歩、飛行機などいくつか選択肢がある!!



その中で僕らは以前紹介した通りバスを選んだ!!




「南寧」と書かれたシールを貼り、国境付近で降ろされる........



「やったー!!自由だ!」




と喜びたいところだが、ここからどこに向かうべきなのか、中国側で待ち合わせているバスが何処にいるかは分からない........




まるで、高級寿司屋で時価とかかれたメニューを前に何を頼めばいいのか、女の子を前に何を質問したら良いのか(誕生日はさっき聞いたよな..... 次は出身地か?血液型か?)分からないように、何をすれば良いのか全く分からない.......




なぜ俺はいま外国にいるのか?




よく分からない疑問が現実逃避を擁護するかのように頭に浮かぶ........






「Excúse me 南寧行きあっち!? 合ってる??」





そんな時、母国語が中国語である香港にて、英語と日本語を駆使したルー加藤が、持ち前のジェスチャーと笑顔でコミュニケーションを図る。





「世界の共通言語は英語じゃなくて笑顔だよ!」




これが、出発前に英語が苦手な僕等が出した答えであり、今その真意が問われる場面がやってきたのだ..........





「Are you a japanese?」





「イエス!!!」



いつも不機嫌そうに映る中国人が、私について来なさい!!と言わんばかりに笑顔を見せる........



母親と息子の2人ペアだ.....



彼女の母性本能をくすぐったのか、彼女は僕達を守るかの如く、目の前に立ちはだかる中国人の壁を追い払う!!




「貴方達の入国審査はあっちだよ!!」




多くを語らない彼女は必要最低限の手振りで伝えた........



それに答えるかのように、僕等は満面の笑みで「Thank you」と答えた......




そう......


そして時を同じくして、僕等はこの後の旅を共にする彼等とも出会っていたのだ!!




金髪にスラっとした風貌.....



60Lのバックパックを背負い、更には前方にもうひとつバックを持っている.....



更ながら収納力は4次元ポケットに値するのではないかと思わせるカップルは、5分前の僕等と同じように進むべき道を探し、彷徨っていた!!



僕等と彼等の共通点は、胸元に行き先の書かれたシールが貼ってある事だけだ!!





彼等にとって漢字はきっと縄文文字のように映っていたのだろう.......



胸元のシールにそっと目をやると「南寧」と行き先が記されていた.....



「あっ!南寧!」



心の中で最大限、驚きの声をあげた........


この時の僕等には異国の地でちょっとした仲間意識が芽生え、それと同時にパズーがシータを助けるような(ラピュタより抜粋)、はたまた自らを犠牲にしてまでもジャックがローズを助けた時(タイタニックより抜粋)と同じ気持ちを持ち合わせていただろう



中国人親子に教えられた道を彼等にも伝え、無事に出入国審査をパスした頃には、僕達4人には国境を超えた友情が芽生えていた.......


ドイツ人と力也



そう!これが、笑顔が世界の共通言語に変わった瞬間である!





その後、南寧行きの寝台バスへと乗り換えるべくバスターミナルに向かうと、またしても僕らの前には壮大な脱出ゲームが立ちはだかっていた。



「どのバスに乗れば良いの???」




学校で習った知識を使っても、解決出来ない事がこの世の中には多すぎる!



この場面はきっと代表的な一例だろう......




「はぁー。僕達の旅もこれまでか.......

ごめんよ、シータ。ローズ。

どうやら最後まで助けてあげられそうにないんだ。

自分の終わりくらい自分が一番分かっているさ.....」



もう僕達は、ほぼこのセリフを言いかけていた。




「一難去ってまた一難」



よく昔の人はうまい事を言ったもんだ......




きっと中国の出入国の際に作られた「ことわざ」なんだろう........




その時である。



「はーい!こっちだよ!」



遠くから、聞こえはしないが大きな手振りで僕達を待っている人がいる......



中国の偉大な親子だ。



あぁー、なんて義理深い人達なのだろうか........




僕達の入国審査が終わるのを待っていてくれたのだ。




高校時代、部活が終わり家に帰ると、既に夕飯を食べ終えている僕の母とは大違いである。




この人を尋ねて3000里なら歩くことも可能であろう........





そう思わせる程の偉大な母に連れられ、僕等は南寧行きの寝台バスへと無事に乗り込んだ。


中国人親子と



香港の九龍を17:30に出発し、中国の南寧には翌朝8:00に到着する!



時差が1時間なので15時間半のバス旅である.........


1人あたり、380香港ドル=約5150円で移動できる。


日本の夜行バスとは違い、その名の通り簡易ベッドで横になりながら移動できる為、非常に快適である!!



こないだの公園泊とは違い、ぐっすり眠られる上に移動もできる一石二鳥な寝台バスに、加藤くんもいつもの喜びのこのポーズである。

寝台バス 良治


道中、休憩に立ち寄った場所では、さすが中国さんと思わせるような、この人の多さ!!!



トイレ利用には1元必要であったり、このマクドナルドのパクリのようなお店といい、これぞ中国という姿を見せつけられた!!


中国マクドナルド



ただ1番驚いたことは、店内で当たり前にタバコを吸うことでも、トイレの個室が丸見えな事でもなく.......


店内の商品が全部、賞味期限切れなので、製造年月日と勘違いさせる程の徹底?ぶりだったことだ!


腹を壊すのも納得だぜ!!!



そんな驚き満点な中国のバス旅も、事故で横転する事もなく予告通り7/6のAM8:00に南寧に着いた!!


南寧



偉大な母との別れを告げ、僕たち4人は次の街、ベトナムのハノイに進むべく、バスターミナルに向かった!